禁煙外来
なかなか禁煙できないのは、意志の弱さではありません
「何度も禁煙を試みたけれど、うまくいかない…」そんな思いを抱えていませんか?それは、あなたの意志が弱いせいではありません。タバコに含まれるニコチンは、脳内でドーパミンを大量に放出し、快感とともに強い依存を引き起こす成分です。これは「ニコチン依存症」という病気で、ヘロインやコカインと同等の依存性があるとされています。
当院の禁煙外来では、こうした依存症を「治療・管理」するために、内科・生活習慣病の診療経験を活かしながら、無理なく続けられる禁煙治療をサポートします。お一人おひとりの生活環境やニコチン依存度に応じて、医師の指導と薬の力をうまく使いながら禁煙を成功に導くことを目指します。一人で抱え込まず、ぜひご相談ください。
ニコチン依存症とは?体にあらわれるサインをチェック
ニコチン依存症は、「タバコを吸う → ニコチンが切れる → 禁断症状が出る → また吸う」という悪循環によって形成されます。以下のような症状に心当たりがある方は、依存症の可能性があります:
強い吸いたい気持ち
落ち着かない・イライラする
食欲の増加
集中力の低下
気分の落ち込み
寝つきが悪い
また、長年の喫煙はCOPD、心筋梗塞、咽頭がん、肺がんなど多くの重大な疾患を引き起こすリスクがあります。健康を守るためにも、早めの相談・治療をおすすめします。
禁煙のメリットは「すぐに」実感できます
禁煙の効果は、始めたその日から徐々にあらわれます。実際に禁煙を始めた方の多くが、以下のような変化を実感しています:
肌の調子が良くなる
口臭や部屋の臭いが改善
食事がおいしく感じられる
咳や痰が減る
さらに、1カ月以上の禁煙で呼吸器症状の改善、2〜4年で心臓病リスクの低下、10年以上でがんのリスクが大幅に減少します。あなた自身の健康だけでなく、大切な家族や周囲の人の受動喫煙を防ぐことにもつながります。
禁煙外来での診療内容
禁煙治療では、以下のように、あなたの喫煙状況や生活背景を把握し、最適な治療計画をご提案します。。
1. ニコチン依存度の評価
専用の問診表で「タバコがどれくらいやめにくくなっているか」をチェックします。
ニコチン依存症と診断された場合、保険適用で治療可能です。
2. 一酸化炭素濃度の測定
吸った直後の息に含まれる一酸化炭素(CO)の濃度を測定します。
数値で確認することで、体への影響が実感しやすくなります。
3. 禁煙補助薬の処方
内服薬(バレニクリン:チャンピックス)または貼り薬(ニコチンパッチ)を用いて禁煙をサポート。
※飲み薬であるバレニクリン(チャンピックス®)は基準値を超えるN-ニトロソバレニクリンが検出されたことを受け、2022年8月時点においても予防的措置として全世界で本製品全ての出荷停止が継続となっております。そのため、当院での禁煙治療は貼り薬がメインとなります
4. 医師のカウンセリング
禁煙開始日を一緒に決め、困ったときの対処法やモチベーションの維持方法をお伝えします。
「どうしても吸いたくなる」「イライラする」など、心理的なサポートも大切にしています。
禁煙外来の治療スケジュール
保険適用の禁煙治療プログラムは12週間(3か月間)です。
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第1回(初回)…診察、CO測定、薬の処方
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第2回(2週目)…診察、CO測定、薬の処方
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第3回(4週目)…診察、CO測定、薬の処方
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第4回(8週目)…診察、CO測定
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第5回(12週目・最終)…診察、CO測定
この5回の診察で終了となります。
スケジュールに合わせて来院していただくことで、成功率が大きく向上します。
禁煙外来の対象者
ニコチン依存症は「病気」として認められており、一定の条件を満たせば保険診療で治療を受けることができます。主な適用条件は以下の通りです:
(35歳以上の場合)1日の喫煙本数 × 喫煙年数(ブリンクマン指数) ≥ 200
※35歳未満の方はブリンクマン指数に関係なく他の項目を満たしていれば治療の対象です。
直ちに禁煙したいという意思があること
文書での同意
ニコチン依存症スクリーニングテスト(TDS)で5点以上(下記)
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ニコチン依存症スクリーニングテスト「TDS」 |
はい |
いいえ |
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1. 自分が吸うつもりよりも、ずっと多くタバコを吸ってしまうことがありましたか。 |
1点 |
0点 |
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2. 禁煙や本数を減らそうと試みて、できなかったことがありましたか。 |
1点 |
0点 |
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3. 禁煙したり本数を減らそうとしたときに、タバコがほしくてほしくてたまらなくなることがありましたか。 |
1点 |
0点 |
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4. 禁煙したり本数を減らしたときに、次のどれかがありましたか。 |
1点 |
0点 |
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5. 問4でうかがった症状を消すために、またタバコを吸い始めることがありましたか。 |
1点 |
0点 |
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6. 重い病気にかかったときに、タバコはよくないとわかっているのに吸うことがありましたか。 |
1点 |
0点 |
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7. タバコのために自分に健康問題が起きているとわかっていても、吸うことがありましたか。 |
1点 |
0点 |
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8. タバコのために自分に精神的問題(注)が起きているとわかっていても吸うことがありましたか。 |
1点 |
0点 |
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9. 自分はタバコに依存していると感じることがありましたか。 |
1点 |
0点 |
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10. タバコが吸えないような仕事や付き合いを避けることが何度かありましたか。 |
1点 |
0点 |
(禁煙治療のための標準手順書第5版より引用)
※上記に当てはまらない場合でも、自費診療として対応が可能です。まずはご相談ください。
禁煙外来についてのよくある質問
Q1. 禁煙外来を受けるには予約が必要ですか?
A1. はい、スムーズな診療のため、事前にお電話または窓口でご予約ください。
Q2. 禁煙治療は保険が使えますか?
A2. 一定の条件を満たせば健康保険の適用になります。条件は初回診察時に詳しくご説明します。
Q3. 禁煙薬に副作用はありますか?
A3. 吐き気や眠気が出ることがありますが、ほとんどの方は服用を継続できています。必要に応じて調整しますのでご安心ください。
Q4. どうしても我慢できずに吸ってしまった場合は?
A4. 一度失敗しても大丈夫です。一緒に原因を振り返り、また再スタートしましょう。
当院では丁寧な診療と継続的なサポートを提供します
私たちは、「吸っている自分を責める」のではなく、「やめようと思えたその気持ち」を大切にしたいと考えています。
禁煙は、簡単なことではありません。ですが、医師のサポートとお薬の力、そしてご本人の気持ちが揃えば、必ず成功への道が開けます。
「家族のために」「健康のために」「子どもの前では吸いたくない」
どんなきっかけでも構いません。禁煙は人生を変える第一歩です。
私たちと一緒に、無理なく、確実に、禁煙を目指しましょう。
